

「アバンチュリエ」は森田崇によるモーリス・ルブランの小説『アルセーヌ・ルパン』シリーズを原作にしたマンガ。以前からこの作品のことが好きで愛読していた。だけど雑誌の立ち読みで済ましてて、コミックは持っていなかった。
だけど突如の打ち切りが決定。今回の騒動の発端はTogetter上のこの記事。
「アバンチュリエ」年内連載終了。……だが!この記事を読んでコミックを買ってないことを悔やんだ。さっき本屋さんに行って全巻買ってきた。このことで打ち切りが覆るわけではないけど。
http://togetter.com/li/381071
昔、小学生の頃ルブランのルパンを読んで、その時は難しくてホームズの方が好きだった。日本にはモンキー・パンチの「ルパン3世」がいて、わざわざルブランの本を読まなくても魅力的な怪盗がいた。でもこの漫画のおかげで、本家ルパンの魅力を再発見できた。宮崎駿の「カリオストロの城」以降、日本のルパン3世はヒューマニズムな側面が強調されて、それに異議を唱えたのが先日の「LUPIN the Third」だった。強欲でアヴァンギャルドな怪盗への回帰。でもその向こうにはモンキー・パンチの本家「ルパン3世」があり、さらにはルブランの「アルセーヌ・ルパン」がある。
「アバンチュリエ」はルブランの「ルパン」の森田崇による新しい解釈だ。この作品は2010年代にアルセーヌ・ルパンを蘇らせた。グラナダTVが制作したジェレミー・ブレットの『シャーロック・ホームズ』シリーズのように原作に忠実な硬派なマンガだけど、だからこそルパンの魅力を存分に体感できるマンガだと思う。
本当に最高におもしろい。コミックで読み直してますますそう思った。移籍先が決まることを心から願っている。この作品はじわじわ人気が出るタイプのものだから続いて欲しい。
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