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とてもいいアルバムだと思う。個人的には前作の『PLANET MAGIC』を聴き過ぎたせいか前作ほどの衝撃はなかったけど、今回のアルバムにもいい曲が多数揃ってる。タワレコで限定生産されたシングルに収録された"24hours"と"Freedom"の他にも、"路地裏BE-BOP"や"ロンリーボーイズ"、"オブリヴィアンズに憧れて"や"トゥナイト"がとてもよかった。

以前と同様、メンバー全員が楽器を取っ替え引っ替えし、"Freedom"では全員がドラムを叩いている。ただその演奏の粗さが少しずつ良くなっている。普通はそれぞれギターやドラムが上達して曲のリズムや音が整っていくけど、N'夙川BOYSの場合はいつも雑で粗い。だけどそれがいつもすごくいい。



基本的に曲が人間の速度だからなのだと思う。ほとんどのバンドはお客を盛り上げることを目的としているわけで、それぞれの理想を求めてビートを奏でる。何年もやっていればドラムの音だけですごいものになる。だけどN'夙川BOYSの音はいつだってぺらぺらだ。素人でも叩けそうに見える(本当は叩けないけど)。ギターもボーカルも素人でもできそうに見える(本当はできないけど)。曲も素人にも作れそうに聴こえる(本当は作れないけど)。そのギリギリの狭間に夙川BOYSは、夢とか愛などでできた何かでっかいものを詰め込んでいるのだと思う。



基本的には『夙川ボーイズ』『Love Song』『PLANET MAGIC』と変わっていない。この人達にしかできない音楽を、以前と変わらず鳴らしてる。こんな最高な音を鳴らすバンドは世界中を見渡してもN'夙川BOYSだけだと思う。