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僕がこのアルバムを聴いたのはくるりの影響だ。京都音楽博覧会のラインナップに彼が加わってから興味を持った。それまではスマッシュ・パンプキンズの元メンバーだということさえ知らなかった。彼がCharaや高橋幸宏など、日本のミュージシャンの作品に参加していることも知らなかった。今年のフジロックに出演したことだけは知ってたけど。

アコースティックギターを基調としながら、心地よいバンドサウンドとシンセサイザーの音が気持ちいい。「Futurama」の頃のスーパーカーのサウンドに似てる。だけど曲の強さみたいなものがどこか大陸的で、きっと遠くでカントリーミュージックと繋がっているのだと思う。

最初に10曲目の"Speed Of Love"が好きになった。その前の"Wave"から続けて聴くと最高。シンセのきらびやかなところが、最近だとThe Morning Bendersから名義変更したPOP ETCに似てる。でも最近のインディー勢とは10年世代が違う。基本的には"ハイウェイ"の頃のくるりに近くて、くるりの2人は本当に彼のことが大好きなんだなーって思った。音は今風だけど、雰囲気や匂いとかがスマッシュパンプキンズの世代という感じがする。



よく洋楽ロックが好きな人たちのブログで今年の上半期の1枚に選ばれていたけど、確かにこれはレコード会社が大々的に宣伝して売るものタイプの音楽ではなく、長年彼の音楽を聴いてきた人たちがうれしいと思えるタイプの音楽だと思う。基本的にはポップで聴きやすい。でも音楽好きでないと少し薄味すぎるかもしれない。でも聴くたびに良くなる音楽だと思う。今は2曲目の"Summer Days"がすごくいい。聴くたびに発見がある。本当に長い時間聴いていたい。