
悪の教典 上 (文春文庫)
悪の教典 下 (文春文庫)
この本を読んで、女子高生とセックスしたいと思いました。そんなことを思ったのははじめてです。そしてこの本にはそのための方法が書かれています。ただ、高い人心掌握術と度胸を必要とするので僕には無理です。
と書きつつも、この本は女子高生を弄ぶだけの物語ではありません。基本的には真面目な英語教師が日々の業務をこなすお話です。ですが彼は恐ろしい頭脳を駆使して生徒や教師の人心を掌握し、学校の問題の処理にあたり、そしてその功績を自分に役立てます。その際の自らが負うリスクに対する感覚が一般人とかけ離れています。僕が女子高生を手駒にしてセックスしないのは、本来的にそれを望んでいないからではなく(望んでいないと思いたいけど)、それを実行する能力がないからなのかもしれません。欲望に関してはこの物語の主人公と僕に大きな違いはありませんでした。
彼は高い能力があり、権力を手にし、邪魔者を排除します。ごく普通に。その異常性を堪能しました。(★8)
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