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ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)

 このシリーズは昨年の12月に全部読んでしまい、こうして最新刊まで読んでいるのですが、正直どこがツボなのか自分でもさっぱりわかりません。おもしろいです。でもどこがおもしろいのかを問われると答えに困ってしまいます。

ビブリア古書堂の事件手帖』公式サイト - 作品
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性だ。だが、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。
だが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
これは栞子と奇妙な客人が織りなす、”古書と秘密”の物語である。

 ミステリーだけあってプロットはしっかりしています。とかいいつつ僕はミステリーに全然詳しくなくて、「名探偵コナン」や「金田一少年の事件簿」でさえ、謎解きはとばしながら筋を読むようなミステリー音痴なのですが、このシリーズはおもしろいです。そもそもミステリーなのに人が死なず、依頼人は問題を抱えていて、その状況を解きほぐすところがおもしろいです。優秀な探偵役と、わかりにくいところにしっかりスポットライトを助手役の存在は心強く、それに古典のおもしろい本を教えてもらえるのもうれしいです。一石二鳥みたいな小説です。根っからの小説マニアや読書家にとっては刺激の少ない作品なのかもしれませんが、小説オンチにとっては最高です。1時間で読める素敵な作品だと思います。(★7)


ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
三上 延

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 そして今回、4巻が発売されたので。

ビブリア古書堂の事件手帖』公式サイト - 作品
珍しい古書に関係する、特別な相談──謎めいた依頼に、ビブリア古書堂の二人は鎌倉の雪ノ下へ向かう。その古い家には驚くべきものが待っていた。
稀代の探偵、推理小説作家江戸川乱歩の膨大なコレクション。それを譲る代わりに、ある人物が残した精巧な金庫を開けてほしいと持ち主は言う。
金庫の謎には乱歩作品を取り巻く人々の数奇な人生が絡んでいた。そして、迷宮のように深まる謎はあの人物までも引き寄せる。美しき女店主とその母、謎解きは二人の知恵比べの様相を呈してくるのだが──。

 4巻に関しては10年間顔を合わせなかった母と娘が火花を散らすのですが、そのことに関しては特に感想は無いです。プロット性質上こういう展開になったのかなーと思いました。変わらずおもしろかったです。今度この巻で取りあげられている江戸川乱歩の本を読もうと思いました。(★6)


ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ (メディアワークス文庫)
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