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★1

大嫌いです。

もともと青春を題材にした作品は好きではないのですが、この作品は飛び抜けて嫌いです。西村賢太の小説は金輪際読まないと思います。それだけの嫌悪感を抱かせるほどに印象の強い作品ではあると思うのですが、僕は嫌いです。

映画としての作りは良かったです。「モテキ」で文系男子を演じきった森山未來が、肉体系労働者を演じながらあれほどまでに粘着質でどうしようもない男を演じたのは見事だったし、「ノルウェイの森」でキズキを演じた高良健吾も文句無しにハマっていました。話題になった前田敦子はちょうど良い可愛さではまり役でした。マキタスポーツもいい味出していました。だから結局のところ、僕は主人公の北町貫多が最高に嫌いなのだと思います。

無計画で、下品で、エゴイスティックで汚らしいところが嫌いです。友達をピンサロに誘うのも、家賃を滞納するのも、借金して返さないのも、酔っぱらって親友の彼女を罵倒するのも、性欲があり過ぎて暴走するのも、部分的には男なら誰にでもありうることなのに、オール役満状態というかそれを全てを揃えてくるところが、あまりに素晴らしすぎるというか、素晴らしすぎて大嫌いです。ここまでやるかと。