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 なんていうか「重いなあ」と思いました。昨年ラルクの活動を一通り終えてようやくVAMPSをはじめて、時間が足りないのか気持ちだけが先行しているのかわからないけど、とにかく曲の冒頭からフルスロットルな2曲。VAMPSは2012年に新曲を出すこと無く58公演(!)も乗り切ったわけで、リスナー側の高揚を信頼してところもある。だけど昨年ライブ不参加の人間からすると「もう少しのんびりやればいいのにー・・・」というところ。

 少し急ぎ過ぎていると思う。たとえばラルクにしても直球の「GOOD LUCK MY WAY」から変化球の「X X X」、そしてライブでのイメージが色濃い「CHASE」の順番でシングルがリリースされたから、徐々にテンションを上げることができた。だから今回の展開を見ていると、もしかしたら来年あたりにラルクの活動が予定されていて時間がないのかもしれない。ベスト盤の告知も唐突で驚いた。

 ここから推測できることは2つ。1つ目は「単にアルバム制作に時間が取れない」ということ。制作に時間がかかる上、ツアー日程が押さえられているので時間が取れない。だからシングルとベスト盤のリリースで2013年は乗り切る。そもそもVAMPSはライブバンドとしての性質が強いから楽曲のリリースはそれほど計画的ではないのかもしれない。「出来たら出す」くらいのペース。これが1つ目の仮説。

 2つ目は「VAMPSが終わりを迎えつつある」ということ。ユニバーサルに移籍した挙げ句、ベスト盤1枚で解散することはないと思う。しかしそれほどに今回のシングルからはVAMPSの新しさを感じない。2ndアルバム『BEAST』を濃縮したようなシングルは、楽曲の完成度は高いものの、VAMPSの次の可能性を指し示しているわけでもない。

 というわけで「どうなるのかな?」というのが正直なところです。iTunes Storeで「AHEAD」が先行ダウンロードされた時もB面を先行販売するわけではなく、あまりのひねりの無さに制作側の忙しなさを感じました。(★5.5)