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★6

マキタスポーツの1stアルバム。

最初の聴いた時、小沢健二の『LIFE』みたいなアルバムだと思った。小沢健二の『LIFE』には全曲元ネタになるような曲がある。大抵は海外のポップミュージックを真似していて、特に「ラブリー」のイントロは完全にパクっている。

僕が中学生でB'zを一番聴いていた頃、洋楽ファンが「真似している」という理由でB'zをアンチしていた。それから15年、アーティストは他のアーティストの楽曲をカバーし、ヒップホップ界隈を中心に楽曲をサンプリングとして引用する人が出てきた。またやついいちろうやGetting Betterの片平実のように、日本のロックを繋いでDJする人も出てきた。

「真似すること」「J-POPで遊ぶこと」この両方が普遍化してきた10年代に、「モノマネ」という切り口でJ-POPを分解し、再構築したのがマキタスポーツの音楽の画期的なところだと思う。マキタスポーツのモノマネにはアーティストへのリスペクトがある。だから作風を丸パクリした楽曲を作っても、こうやってメジャーレーベルからアルバムを出すことができたのだと思う。

またJ-POPへの愛を歌に出来るマキタスポーツが羨ましい。僕は音楽を聴いてもこうやって感想をネットに上げることくらいしかできないけど、彼はそれをモノマネして血肉化し、それを曲にすることができる。曲に対して曲でアンサーを送ることができる。「送ったところで何になるの?」と疑問がないわけではないけれど、全く別の方法でJ-POPへの愛を表現できることが羨ましい。

この先、マキタスポーツが音楽活動を続けるのかは知らないし、このアルバムが爆発的に売れることもない気がするけど、いつか「作詞作曲モノマネ」の本人を登場させるようなことをやって欲しい。それはDaft Punkが『Random Access Memoris』でやったことだから。


マキタスポーツ「1995 J-POP」