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★7

Perfumeの新作ということで発売当初、twitterのTLは沸き立っていたけど、自分はなんとなく冷めていた。アルバムのリリースが発表された時も全然楽しみではなかったし、むしろどうやって「Spending all my time」と「未来のミュージアム」をどうやってまとめるんだろ?と思っていた。この2つの楽曲が同じアルバムに収まることについては割とうまくできているけど、アルバム自体は個人的にはそれほどおもしろさを感じなかったというのが正直なところだ。もちろんあくまでそれは僕の期待とPerfumeの方向性が合わなかっただけで、彼女達の作品のクォリティが低いと言っているわけではない。

僕はJ-POPっぽいPerfumeが好きだ。そしてPerfumeはJ-POPのフィールドでエレクトロを展開した。ただそれだけのことなのだ。僕はPerfumeについて割とライトなリスナーだから、彼女たちの音楽を毎日擦り切れるほど聴いているわけではないし、ライブにも通わずDVDも観ていない。その程度のファンなのだ。そういう人間からしたら、前作の『JPN』における「ねぇ」「VOICE」「レーザービーム」「スパイス」のようなシングル攻勢を求めるほどではないにせよ、やっぱり普通にいい歌が聴きたいのね。きゃりーの「ファッションモンスター」や「にんじゃりばんばん」のような誰でも口ずさめる歌の方が聴きやすい。

ただあくまでそれはただの本音で、Perfumeにおいて歌モノらしい歌は難しいし、彼女たちもファンもそれを100%求めているわけではないことくらいはわかる。Perfumeは3人のシンガーではなく、3人のダンスアクトであり、アーティストなのだ。むしろきゃりーが活躍すればするほどにPerfumeの血は濃くなっていく。その結果生まれたのが今作であり、「Party Maker」や「Dream Land」のようなエレクトロ食の強い曲なのだと思う。「Sleeping Beauty」に至ってはもうすでに歌でさえないし、かといってテクノでもない。だけど熱狂的に迎えられることが容易に想像できる。それがPerfumeが作り上げたものなのだ。だけど自分のような軽いファンからすると、Perfumeが凄さを知らしめるほど逆に冷めてしまう。凄い人が凄いものを作っても普通っぽいというか。