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★6

川本真琴の作品を聴くのは2年ぶり。今回はOvallのmabanuaを共同プロデューサーに迎えての作品で、全体的にエレクトロ的な雰囲気。表題曲の「願いがかわるまでに」だけは川本真琴and幽霊名義なので前作からの流れを継いでいるけど、全体的には打ち込み的な静かな印象。D'angeloやFrank Oceanを感じさせるネオソウルっぽい曲が4曲揃えられている。

だけどバンドでも打ち込みでも、彼女の本質はあまり変わらない。おもしろくて、不思議で、つかみどころがない。「味がある」とか「噛めば噛むほど味が出る」とは少し違う。聴いたら「おもしろい」ことがすぐにわかるけど、必ずしも「良い」に繋がるわけではない。そこが彼女の音楽の掴みどころがないところ。今回の5曲は自分にとって「良い!」というほどではなかったけど(ごめんなさい)、それでも「おもしろい」のは今まで通りだった。5曲中4曲がmabanuaと組んで、残り1曲が川本真琴and幽霊。まとまっていないし、多分まとめるつもりもない。一年に一度届く手紙みたいな作品集だと思う。