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★7

南波志帆とタルトタタンの3人組ユニット=ナンバタタンの1stアルバム。タルトタタンは昨年12月にメンバーが脱退し、今回新メンバーとして加入した優希と葵の2人体制での参加。

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今回の第三期タルトタタンに体制については悪くない。今現在2人のキャラクター等については何もわからないけど、少なくても歌は悪くない。今までのタルトタタンの流れをうまく汲んでいる。

つまりタルトタタンは、2人の女の子が相対性理論以降の不思議なバンドサウンドに合わせて、少しズレた女の子の歌を歌えばそれでいいのだと思う。他にもいろいろコンセプトやルールがあるけれど、それさえ守れば全てOK。そういう意味で早くもモーニング娘。やAKB48のような伝承型のアイドルになってしまった。今回は南波志帆を加えたナンバタタン名義の作品だけど基本コンセプトは同一。しかも守る必要のない南波志帆までそれをタルトタタンのコンセプトに合わせているのがおもしろい。

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ふぇのたすのヤマモトショウのプロデュースは素晴らしかった。ここまで印象を変えながら、タルトタタンの基本コンセプトを守っているのが素晴らしい。先行公開された「ガールズ・レテル・トーク」では今までの脱力させられるような世界観を維持しつつ、その他の曲で新たな側面を開拓しているのが素晴らしい。個人的にはギターの響かせ方がナンバガやZAZEN BOYSっぽい「コミュニケーション過剰です」が痺れるくらいかっこよかった。これほどまで攻めつつ、タルトタタンの基本コンセプトをうまく守っているのは見事。「恋は倍速」や「さよなら先輩」も強烈。捨て曲が見当たらない。

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ただし『テトラッド』の真部・西浦が作り出した歌詞の世界観を期待してはいけない。『テトラッド』ではどの曲も主人公の女の子を同一人物として想像できるように作られていて、結果、僕は2ndアルバムに『テトラッド』の主人公のその後が知りたくなったし、西浦謙助はその要求に応えようとしていた。そして残念ながらその試みは失敗に終わった。

今回ヤマモトショウ(と大森靖子)は今までとは全く違う人物像でありつつ、タルトタタンのコンセプトにも反しないズレてる女の子をうまく描いている。でもそのおかげで救われたというのが正直なところ。僕の大好きだった最初のタルトタタンがいて、次のタルトタタンもいる。それでいい。いつまでも真部脩一と西浦謙助、亀高綾乃、有井優の亡霊を見ていても仕方ない。新しいタルトタタンが新しい曲を歌って、それが素晴らしいなんて最高だ。新メンバー葵と優希はどちらも良かった。タルトタタンそのものだった。

ナンバタタン「ガールズ・レテル・トーク」



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タルトタタンのことばかり書いて申し訳ないけど、南波志帆は本当に素晴らしかった。南波志帆がいたからこそこれほどまでにスリリングなタルトタタンを作り出すことができたのだと思う。もう入っちゃえばいいのに。難しいだろうけど。でも入っちゃえばいいのに。

あとベースの森夏彦がすごく良かった。今後引っ張りだこになる気がする。