the_kingdom_04

★4

2007年公開。サウジアラビアの外国人居住区爆破事件をきっかけとしたFBI捜査官の物語。監督は3月21日に最新作『ローン・サバイバー』の公開が控えるピーター・バーグ。劇中の事件はフィクションだが、1996年6月26日に起きたホバル・タワー爆破事件、2003年5月12日のリヤド居住区爆破事件を元に制作された。

事件の発生や歴史認識については丁寧に描いているものの、FBIが実際にサウジアラビアに行って制約付きの捜査をするのはさすがに無理あるし、その後犯人グループとカーチェイスしたのは100%作り話だと思う。

ただ、序盤の外国人居住区爆破事件の描写は見事。特に乱射事件を起こして救急車やパトカーを呼び寄せたタイミングで大爆発を起こすのは、不謹慎な言い方だが、本当に見事だった。警察官が敵か味方かの区別がつかず、パトカーや救急車にさえ安心を感じる事ができない状況は、頭が麻痺するほど恐ろしい。