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twitterでこのアルバムを聴いている人を見かけて、自分も何気なく聴いた。もしかしたらアルバムを通して聴くのははじめてかもしれない。あっても2、3回だと思う。僕は宇多田ヒカルのファンだけど、このアルバムはほとんど聴かなかった。

このアルバムがリリースされたのは僕が中学生の時だった。脳天気に何もすることがなくて生徒会に所属していた時(スキー部だから夏はヒマだったから)、わりとイケメンで女子から人気のある先生がこのアルバムを持っていた。女子生徒と貸し借りしていたのを見た。。今思えばその先生、割とモテてたから生徒とつきあってたりして。同僚の先生とも噂になってたから違うかもしれないけど。

中学生の頃は、宇多田ヒカルなんてどうでも良かった。女子供が聴く音楽(俺だって子供だったけど)、もしくは世間のオヤジが絶賛する音楽でしかなかった。自分は田舎の中学校にいたから同世代の音楽が好きな友達は、ラルクやLUNA SEA、X、B'z、SPEEDなど、他にも聴くべき音楽が山ほどあった。モー娘よりも宇多田ヒカルの1stが売れる理由はわからなかった。

"Addicted To You"と"Wait & See〜リスク〜"を聴くまでは。その話はまた別の機会に。

だから実際に僕がこのアルバムを手にしたのはそれから10年後で、BOOKOFFで100円で叩き売られているのを買った時。でも「今はわかる」って感じでもない。正直、今でもあまり好きじゃない。



でも今このアルバムを聴いてて中学生の頃を思い出したのは、このアルバムにそういう作用があるからだ。16才の彼女が歌う青春。考えてみれば、16才の女の子が青春なんて歌いようがないと思う。だけど彼女はその時からそれを失われていく雰囲気を描けた。ませ過ぎだと思う。

「Time will tell 時間がたてばわかる
Cry だからそんなあせらなくたっていい」



そんなことを言う女の子のことなんて、絶対に理解できなかった。彼女がリアルな自分を歌う以前の、本当に幸せな時期のアルバムだと思う。プレシャス感がハンパない。この頃の彼女の"今夜はブギーバック"を聴くと、才能がほとばしってる。"Wait & See"で爆発するのは時間の問題だったんだね。