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レイトン教授VS逆転裁判

 思った以上に両作品の相性が良かったです。探偵パートをレイトン教授が担当し、法廷パートを逆転裁判が担当する構成がうまく機能していました。舞台を中世的な街にしたのも両作品の性質を理解した上でうまい着地点だと思います。

 物語は良かったです。特に中盤は圧巻だったけど、一方で「逆転裁判」ファンとしては強い怒りを覚える部分がありました。巧舟さんが書いているにもかかわらず、ナルホド君がある場面で煮え切れないまま描かれていることです。もう一歩踏み込めたはずにも関わらず、物語が破綻することを恐れてあっさり描いているのを見て、心の底ではこの人はナルホド君と真宵ちゃんを描きたくなかったのだと思います。ただ「以降10年は、これ以上のコラボは生まれない」と思わせるほど優れた作品だったことは確かです。僕の不満は基本的に重度の「逆転裁判」ファンが抱く不満であって、それ以外の人には何も関係ないことです。本作のヒロインのマホーネの立ち位置も性格も置かれた境遇が良かったです。

 amazonのレビューではナルホド君と真宵ちゃんの声が良くないと言う意見が多かったです。自分は三池版の映画を見ていたのでそれほど違和感が無かったけど、キャラの声が確立せずしかも声優に不慣れな俳優の最初の吹き替えの相手が「レイトン教授」コンビやプロの声優という高いハードルを越えるものではなかったのは確かです。最初からハードルが高くて、それを超えれなかっただけの話。キャストではなく、キャスティング側の責任です。

 本当に完成度の高い作品だと思っているけど、意外と不満が多いのは、自分を含めたファンが熱すぎるせいだと思います。「5」は巧舟が制作に加わっていないらしいけど、もしかするとそういう作品も必要なのかもしれないと少しだけ思います。でも自分は「4」のオドロキ君のファンなので「6」もしくは「4-2」ではぜひオドロキ君とみぬきちゃんを復活させて欲しいです。(あれは決して黒歴史じゃない!!)(★6)