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 本来的にこう記事は2ちゃんねるのまとめブログとかの役割だと思うのですが、まだ誰もやっていないので自分で作りました。時間がかかりましたが、作っているうちに好きな曲が増えていったのでよかったです。この記事を読んで一人でも気楽に洋楽を楽しめる人が増えたらうれしいです。自分も邦楽と比較して洋楽を聴く量が少ない人間なのでその辺を気にしながらこの記事を作りました。

 それじゃ「今年のフジロックに出演するあまり知られてないけど良いアーティスト/バンドベスト10+4組」はじまります!難しそうなアクトは少なめにしました。

1. Of Monsters and Men



 アイスランド出身で紅一点・ナンナのボーカルを務める男女混合6人組バンドです。音楽そのものはインディーポップ寄りで聴きやすく楽しいです。「北欧のArcade Fire」と呼ばれているらしいです。アルバム『My Head Is an Animal』は全米チャート初登場6位を記録しました。今回いろいろ調べた中で個人的に一番ストレートに好きでした。今回ビョークがヘッドライナーを務めることから北欧のバンドを揃えてきたことが伺えます。北欧と言えばそれこそビョーク、シガーロス、Mumなどがいて、幻想的な雰囲気が彼らと共通しているけど、ポップなのが新鮮でした。イギリス・マンチェスターにもTing Tingsのようなポップなバンドがいるのだから、アイスランドにポップなロックバンドがいても全然おかしくないけど、でもなんか新しかったです。この原稿を書いている数日前に来日公演が終わりました。ううう。まあ知っていてもどうせ行けなかったですけどね。

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2. Coheed and Cambria



 95年にニューヨークで前身バンドSHABUTIEとして活動しはじめた4人組バンドです。SLIPKNOTやHEAVEN AND HELL、LINKIN PARKらとのツアー、そしてWARPED TOURへの出演でアメリカで着実に人気を集めました。日本でも2010年にSUMMER SONICに出演しています。どことなくONE OK ROCKっぽいですね。意外と今年はオルタナティブ系のバンドを集めているので、日本代表としてONE OK ROCKがくる可能性が10%くらいはあるかなと思っています。ちなみに僕はONE OK ROCKを馬鹿にしきっていたので、去年のRSRで見逃して今更後悔している人間の一人です。だからといってこのCoheed and Cambriaが売れるとは限らないのですけど、PVを見る限りかっこいいですよ。アルバムは2章に分かれながら別販売するという鬼仕様ですが。人気でなさそう。でもこの音、最高ですよ。

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3. Tame Impala



 オーストラリアのパース出身の4人組のバンドです。MGMTやThe Black Keysのサポートで注目を集めました。ジャンルはガレージ、サイケデリックロック周辺です。先日リリースされた2ndアルバムが『Lonerism』がPitchforkで9.0を獲得したので知っている方もいるかと。「Tame Impalaは有名じゃないか!」って思った方、缶を投げないでください。正直、僕は名前を知っていたけどチェックをサボっていたバンドです。しかしインディーロックにガレージロックの要素を混ぜればかっこよくなるに決まっているのですが、ちゃんとそれを実現しているところが腹立ちますね。でもアートワークがダサかったら売れなかったんじゃないの?と意地悪にも思います。ところでアー写にかわいい子が一人いるんだけど、そいつもしかして男?

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4. Daughter



 ノース・ロンドン出身の3ピースバンドです。ボーカルを務めるのは紅一点Elena Tonraです。ジャンルはインディーフォークです。今度発売されるアルバム『If You Leave』のプロデュースに、The xxやAdeleを手がけたRodaidh McDonaldらが参加しています。こういうオルタナ色が強い、女性ボーカルの静かなバンドを無条件に愛してしまう弱さがオルタナ/インディー男子にあるのではないかと思います。Coccoとか。自分はオルタナ男子ではないのでただの想像ですが。

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5. Porter Robinson



 アメリカ出身、1992年生まれの20歳の若手イケメンDJです。ダブステップですね。1stシングル「Say My Name」はBeatportのエレクトロ・ハウスチャートで1位を獲得し、2011年にリリースしたEP「Spitfire」はiTunesダンスチャートとBeatportのチャートで1位になりました。今のところ情報が少ないですが、これからどんどんでてくるのかと。こういうダブステップ色の強い音はデヴィッド・ゲッタとか先駆者がいっぱいいるわけで、結局はどこまでポップに仕上げるかが落としどころだと思うのですが、この人はとてもちょうどいい感じがします。日本でいうとサカナクションよりポップだけどm-floまではいかないところかと。

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6. KYTE



 ポスト・シガーロス~レディオヘッドとしてイギリスで持て囃された、5人組バンドです。アメリカの人気ドラマ『ソプラノズ』や、日本の映画『余命一か月の花嫁』で曲が使われました。2009年にSUMMER SONICに出演しています。「KYTEは有名じゃないか!?」と怒っている方、さすがにそれはないでしょう。いや、確かに僕も知っていたけど、さすがに知名度は低いかと。しかし「ポスト・シガーロス~レディオヘッド」と言われる(当時)20歳って、なんていうか、ダメダメな匂いがただようコピーですね。このPVを聴くとむしろThe Big Pinkあたりに近いと思います。青臭い感じがいいです。

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7. Bassekou Kouyate & Ngoni Ba



 Bassekou Kouyateは西アフリカの伝統弦楽器ンゴニ奏者です。そしてNgoni Baは2006年結成された彼のバンドです。4月2日にアルバム『Jama Koo』がリリースされます。こういう音楽を山奥の小さなステージで聴くのは本当に最高ですね。しかしロックやヒップホップは真似できても、こういう伝統音楽は日本人には絶対に真似できないです。でもだからといって商業的に成功していると言い難いわけでもあって、そういう意味でこういう音楽を聴けること自体すごく貴重だと思います。でも正直、たとえば前述のOf Monsters and Menと時間が重なっていたら観れないわけで、彼らの演奏を揺るがない意志を持って観る人を尊敬します。どんな音楽を聴いたところで人間的に偉いわけでもないんですけどね。ああ、超観たい。

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8. Tom Odell



 Tom Odellはイギリスのシンガーソングライターです。英BBCが有望な新人を紹介する<Sound of 2013>のロングリスト15組に選出されました。デビュー・アルバム『Long Way Down』が4月15日にイギリスで発売されます。なんか曲によっては神々しい感じがして、「もしかしてAntony and the Johnsons系?」とか思ったけど、全然ポップですよね。多分。「Sound of 2013」のリスト入りということは、「もしかしてお前、(先日取りあげた)Peaceのライバル?」とか思っていたけど、結果を見たらPeaceもTom Odellもトップ5落ち。無念。と思っていたら一位は我らがHAIMでした!!きゃっほー!!って全然話が逸れちゃったけど、この曲、意外と好きですよ。最終的に人生を肯定してくれる感じがいいです。でもフジロック的じゃない気も...

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9. Hurts



 英国のエレクトロ・ポップ・デュオです。日本で3月13日、英国で3月11日に発売するアルバム『Exile』をリリースします。2010年にSUMMER SONICに出演し、2011年に単独で来日しています。自分は洋楽に疎いので知らなかったけど、さすがに有名なのかも。Wikipediaの日本語ページが充実していました。日本ではTBS系列のドラマ「クローン ベイビー」で主題歌として"Better Than Love"、挿入歌として"Wonderful Life"、中間歌として"Stay"が使用されました。

 ところでこの人たち、ゲイなんですかね?別にゲイは嫌いじゃないけど、アート的にその辺りを狙っている感じがします。2人組エレポップ・デュオってだけでm-floみたいのを想像していたのですが。しかしこの人たち、なんでフジロックなんだろ?どう見てもサマソニ向きだと思うのですが。日高さん、どこに配置する気なんだろ。オールナイトフジとか?

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10. Killswitch Engage



 アメリカ合衆国マサチューセッツ州の5人組メタルコアバンドです。2003年に「Extreme the DOJO vol.6」来日しました。2005年、3rdアルバムの楽曲が映画『バイオハザードII アポカリプス』のサウンドトラックに収録されました。そして2006年「LOUD PARK 06」に出演。でも自分は全然知りませんでした。

 このLOUD PARKがフジロックに浸食した感じ、たまりませんね。ぜひグリーンステージで「ガラガラだけど、でも最高!」みたいな状況でセーソク・イトウを感涙させるような展開にしてくれることを望みます。まじで超カッコいい。でも多分人は集まらない(涙)アー写見たら夢がくだけ散るけど。いや全然大丈夫。本当に最高です!

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 というわけで以上が「今年のフジロックに出演するあまり知られてないけど良いアーティスト/バンドベスト10組」でした。ちなみにここまでの10組はただ単に僕の好みで選ばれただけなので、気になる方は他のアーティストもチェックしていただければ。ここからは「この人たちは知られてるよな」と思って外したアーティスト/バンド4組です。これも僕の好みに基づいて選んだので例によって怒らないでください。

EX-4. Yo La Tengo



 1984年にニュージャージー州ホーボーケンにて結成されたスリーピースのオルタナティヴ・ロックバンドです。先日通算13作目のアルバム『Fade』をリリースしました。さすがに有名なロックバンドなので番外編に選出しましたが、一般的にはまだまだ知られていないバンドだと思います。先日リリースされたアルバムだと「Well You Better」と「Is That Enough」の2曲が個人的にすごく良かったです。このバンドをフジロックのロケーションで聴けるのは本当の贅沢だと思います。行ける人、超うーらーやーまーしー!

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EX-3. Fun.



 アメリカの3人組インディー・ロックバンドです。昨年、「We Are Young」がビルボード・シングルチャートで1位を獲得し、第55回グラミー賞にて主要4部門のうち最優秀楽曲賞と最優秀新人賞の2部門受賞したので、今回の記事の中では現時点において一番知名度が高いバンドです。個人的にはクィーンっぽいところを、奇をてらうこと無く歌い上げている「Carry On」が本当にすばらしいと思います。でも「We Are Young」の邦題(「伝説のヤングマン~ウィー・アー・ヤング~」)が最悪ですね。おかげで日本で、洋楽オタクの中で特に過小評価されているバンドだと思います。ファック!>ワー●ーミュージック・ジャパン!!

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EX-2. The xx



 ロンドン出身の3人組ポスト・ポップバンドです。2010年に引き続き、フジロックに参戦するのは2回目です。さすがに昨年リリースされたアルバム『Coexist』が高評価を受けたので、ロックファンなら名前くらいは知っていると思いますが、まあ音楽自体は暗いので知らない人もいると思います(←どっちだ)。もし3日目のホワイトステージだったら観る人は本当にどういう気持ちで帰ることになるのか、余計な心配をしています。

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EX-1. Foals



 というわけでラストはビョークでもトレントでもなく、当然我らがフォールズです。

 オックスフォード出身の5人組インテリクソ野郎ロックバンドです。2008年、2010年に続くフジロックに3度目の出演と言うことで、いい加減トリに抜擢していいと思うのですが、なんといっても知名度が... 先日、2月20日に3rdアルバム『Holy Fire』を発売しましたが、これはもう全ロックファン必聴の大傑作アルバムなのでここまで読んだ人は全員聴きましょう(先日とまったく違うことを書いているのはご愛嬌)。自分は「もしレディオヘッドが「The Bends」路線を続けていたら・・・」という胸熱な展開を想像してしまうのでこの3rdアルバムが大好きなのですが、Pitchforkの評価は案外低い(→7.6)ですね。わかってねえな、あいつら。

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 以上「今年のフジロックに出演するあまり知られてないけど良いアーティスト/バンドベスト10+4組」でした。Flying LotusやNINをはずしたのは単なる好みなので怒らないでください。第2弾発表の後にやるかは記事の反響とモチベーション次第ってことで。書いている最中にテンションが上がり過ぎて口汚くなったことをお詫びします。でも好きな曲しか置いてません。

 今まで僕はフジロックに行ったことはないし、今年も行く気はないけど、それでもフジロックがどういう人たちを呼ぶかについては興味があります。フジロックのラインナップでいいバンドを知ることも多々あります。この記事を読む、僕のような邦楽ばっかり聴いていた人が、一人でも良き海外の音楽に触れることを願って。

 そんじゃーね!