
★10
最高だった。170分という長尺の映画だけど、みんな観た方がいいよ!絶対に損しない!
1
インドのエリート大学の3人のバカ大学生の物語。とはいえインドの超難関のエリート大学が舞台だから、イタズラばかりする幼稚な大学生の物語なわけではない(イタズラもするけど)。むしろ3人の男子大学生が楽しい大学生活を送りつつ、インドの過酷な教育問題、競争社会、貧困、そして家のあり方などが彼らの重くのしかかってくる。そういう時、彼らは「All is well(うまくいく)」と唱える。2
基本的にはアホで楽しい青春映画だけど、観ていると人生や社会のあり方についてどうしても考えさせられる作品だった。つまり「50年経って死ぬ時に後悔したくないだろ?」ということが突きつけられるのだ。これはどう考えても正しい。だけどその一方でどうしようもなく危うい。なぜならみんなが好きなことをしていたら社会は立ち行かなくなるからだ。主人公はどう考えても天才で、おまけに言うことがいちいち正しくて、その上無理難題を跳ね返すような機知に富んだ完璧超人だ。彼の言っていることは99%正論だと思う。だけどその台詞を言うのが許されるのも彼だけなのである。
しかし彼の親友の2人は天才ではない。天才にそそのかされ、調子に乗って失敗しどん底につき落とされる愛すべき凡人たちだ。だけど失敗を重ねながらも彼らは大きな決断に踏みきり、結果自分の人生を獲得する。その姿は美しい。そしてなによりも素晴らしいのは最後の最後の場面で、その完璧超人の主人公が決して乗り越えることの出来ない障壁を、親友2人はあっさりと取り除くのだ。もうここは完璧なまでに泣ける。ギャグ漫画みたいに笑えるシーンなんだけど、泣ける。
3
というわけで2013年公開の映画としては年間トップクラスの作品にもかかわらず、2014年の2月に観てしまい年間ベストに入れ逃してしまった。悔しい。そんな俺の個人的な思いはほっといて、本当にオールタイムレベルでの傑作です。とにかく170分間ほとんど退屈せず、ずーっと楽しいのでさっさと観たほうがいいよ!あと受験前の高校生や就活前の大学生は人生間違っちゃうかもしれないので、もれなく観たほうがいいよ!いいんだよ。一度きりの人生なんだから間違っちゃえ。
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